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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志

吉川 英治

Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme

Aozora Bunko

「この狭隘な地では、守るによくとも、大志は展べられません。かねてのお約束、汝南を献じます。汝南を基地として、次の大策におかかりください」

古城には、一手の勢をのこして、玄徳は即日、汝南へ移った。徐州没落このかた、実に何年ぶりだろうか。こうして君臣一城に住み得る日を迎えとったのは。

顧みれば――

それはすべて忍苦の賜だった。また、分散してもふたたび結ばんとする結束の力だった。その結束と忍苦の二つをよく成さしめたものは、玄徳を中心とする信義、それであった。

さて、日の経つほどに。

ようやく、焦躁と不安に駆られていたのは袁紹である。

「荊州からなんの消息もくるわけはありません。玄徳は関羽、張飛、趙雲などを集めて、汝南にたて籠っておる由です」

そう聞いたときの彼の憤激はいうまでもない。

河北の大軍を一度にさし向けようとすら怒ったほどである。

郭図が、うまいことをいった。

「愚です。玄徳の変は、いわばお体にできた疥癬の皮膚病です。捨ておいても、今が今というほど、生命とりにはなりません。何といっても、心腹の大患は、曹操の勢威です。これを延引しておいては、ご当家の強大もついには命脈にかかわりましょう」