Japanische Klassiker mit Furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme
一七、地中海に入る
印度洋中気似秋、清風涼月掛檣頭、夜来始認烟如帯、即是亜羅比亜州。
(印度洋上の気候は秋に似て、清らかな風がふき、涼しげな月が帆柱の先にかかる。夜になってはじめて煙が帯のようにたなびくのをみた。これこそが亜羅比亜の国なのである。)
八日朝、アラビア号よりヴィクトリア号に移り、午前十時アデン港を発す。この日、雨少なく降る。去月十日以来、はじめて雨を見る。九日、十日、紅海中を北走す。十一日(日曜)夜、スエズに着す。当夜より運河に入りて航行す。気候は意外に冷気なり。運河はその幅およそ三十間くらいに見ゆ。まま四十間以上の所あり。両岸は一面に砂漠にして、草木皆無のありさまなれども、所々に蓬草の生ぜるを見る。十二日、午後一時イスマイリアに着し、当夜十時ポートサイドに着す。これよりエジプトの古都カイロに入り、ピラミッドを見る予想なりしも、汽船滞泊の時間なきをもって果たさず。
一七、地中海に入る
十三日、地中海に入る。風穏やかに波平らかなり。
途上詩作一、二あり。
紅海書懐
紅海尽頭風月幽、亜山埃水入吟眸、客身已在天涯外、遮莫家郷憶遠游。
(紅海の懐いを書す 紅海の尽きるあたり、風も月もほのかに、亜の山と埃の水が詩人の眸のなかに入ってきた。