Japanische Klassiker mit Furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme
八七、南洋の迎年
聴衆百五十名、金曜会の主催にかかる。
十二月三十一日(日曜)、晴れ。驟雨あり、のち晴る。上野総領事とともに自動車に同乗してワイパフ耕地に至り、日本移民の実況を視察す。各戸餅をつき松を飾り、元日の準備に汲々たり。全く日本内地の村落に入るがごとし。家屋は木造にして床高く、室内清潔、衛生に注意せる点は、南米移民の住宅の比にあらず。家族はウスベリを敷きて、日本服を着し、その上に団座す。帰路、某富豪の控邸に入り、純然たる日本建築を見る。数万円を費やせりという。午後、赤井氏の宅を訪問す。この日、往復三十四マイルに及ぶ。船中にて除夕を送るは今回をはじめとす。
八七、南洋の迎年
明治四十五年一月一日(元旦)、晴れ。朝、船中に新年拝賀式あり。船長の発声にて両陛下の万歳を三唱しおわり、雑煮を味わい屠蘇を傾け、さらに領事館に至りて新年の遥拝をなし、午後市外の散策を試み、水族館に入る。異様の魚類多し。また、他方面へも電車にて遊覧す。この日の行程また数十マイルに達す。当夕、帰船して所感を賦す。
熱海波頭寄二客身一、学レ禅未レ達歳将レ新、望中雲綻漏二涼月一、認得破顔微笑春。
(暑熱の波の上に旅の身をまかせ、禅を学ぶもいまだ悟りを得ずして新年を迎えようとしている。