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Japanische Klassiker mit Furigana

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おうべいかっこく せいきょうにっき

井上円了・世界旅行記

井上 円了

Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme

Aozora Bunko

三三、英京ロンドン着

ときに風全く収まり、海水油のごとく滑らかに、鏡のごとく明らかなり。今日はじめて、無数の海鳥のにわかに来たりて船の前後に群集するを見る。四時半、灯台および陸端を認む。夕七時、船ようやくプリマス港に入り、五十余名の乗客を移して、ただちに出港す。停船約三十分間なり。九時半、天ようやく暗し。ときに半輪の明月の碧波に映射し、一帯の林巒の船にそいて走り、前後の灯台の白光を送るありて、清風船に満ち、涼影窓に入る。実にこの良夜をいかんせんの観あり。余の英国に遊ぶは、ここに三回に及ぶ。よって、左の詩を賦す。

万里蒼波一葉軽、檣間遥認陸端横、吾生堪レ喜良縁続、三駕二長風一入二大英一。

(万里の青い波濤をこえて一葉のごとき船は軽やかに、帆柱の林立する間からはるかに陸岸の端が横ざまにみえる。わが生を喜び、その良い縁は続いて、三たび遠くから吹く風にのって大英帝国に入ったのであった。)

三三、英京ロンドン着

七日、晴れ。朝霧のために林巒を望むを得ず。数回汽船、漁舟を送迎して転進す。穏波晴影、前夕のごとし。午後二時、ドーバー海峡を通過し、六時半、テムズ河口に入る。九時半、チルベリードックに停船す。