Japanische Klassiker mit Furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme
翌八日午前、まず大学前の公園に至り、カント先生の銅像に拝詣し、つぎに古物博物館をたずねて、先生の遺物を拝観す。その中には、先生在世中所携の帽子、杖、手袋、懐中鏡等あり。いずれも質素のものにて、田舎の老爺の携帯せるもののごとく見ゆ。大学内には八十歳前後の半身像ありと聞けども、校内を参観する時間なかりき。午後、先生の墳墓に参拝す。墓所は市内なる大寺院(昨今建築中)の本堂に接続せる小室の内にあり。その広さ、長さ三間、幅二間くらいなり。室外に板塀ありて、みだりに入ることを得ず。その傍らに中学校あり。これ、カント先生在世のとき教授せられし大学の跡に建設せるものなり。墳墓はこの中学の管理に属すという。余のここに至るや、校内より校長らしき一紳士の出ずるに会し、これに依頼したれば、氏はたちまち校僕を呼びて墓所へ案内せしむ。室内の東方に墓標あり、西方に碑銘あり。この下に学界の一大偉人の永眠せるを思えば、粛然として、おのずから敬慕の情禁じ難きを覚ゆ。左に所感のままをつづる。
プレゲルの水にうつれる月までも純理批判のかげかとぞ思ふ
不出郷関八十春、江湖遠処養天真、先生学徳共無比、我称泰西第一人。