Japanische Klassiker mit Furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme
昼間も北風ときどき寒を送りきたり、日本の三月上旬ごろの気候なり。木葉は少半すでに芽を発し、大半はいまだ発せず。これによりて寒暖の相違を見るべし。つぎに驚きたるは、昼間の長くして夜間の短き一事なり。日没は八時半にして、十時後まで戸外なお薄暮の景色なり。しかして、二時すでに夜明を現す。もし今より一カ月を経ば、十二時前後わずかに一時間薄暮の状態ありて、そのほかは白昼なりという。ゆえに、ロシア人は自ら誇りて、ロシアに光明の夜ありという。ただし夏期に限る。もし冬期にありては、午後三時すでに暗黒に帰すという。
満城霞気暁如凝、五月中旬猶結氷、此地又驚無昼夜、十時日没二時昇。
(市街のすべてが霞にとざされ、暁もそのままこり固まったように思われる。五月も中旬であるのになお氷を結ぶ。この地はまた驚くべきことに昼夜の区別がなく、十時に日没を迎え、二時には日が昇るのである。)
露都滞在は十日より十二日まで三日間にして、その間、博物館、美術館、帝王廟、劇場等を一覧し、また公使館の紹介にて王宮を拝観せり。王宮は広壮美麗なるも、これを寺院会堂に比すれば、さまで驚くべきほどにあらず。