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Japanische Klassiker mit Furigana

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おうべいかっこく せいきょうにっき

井上円了・世界旅行記

井上 円了

Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme

Aozora Bunko

余よって、左のごとき長編をつづる。

輪船一夜辞舎港、轟轟遥向太平洋、天外雲鎖渾渺漠、檣頭風掛自清涼、更無山影入吟望、時有月光窺客牀、喜此波上甚静穏、笑我閑中却多忙、或説礦業或美術、談罷呼茶又挙觴、勿謂五千里程遠、従今旬余到家郷。

(双輪船は夜に舎港を出航して、轟々たる音とともにはるかな太平洋に向かった。天のかなたは雲がとざし、すべてが広く果てしなく、帆柱の上を吹く風にはおのずから清涼の気がある。そのうえ山の影すら詩人の目に入ってくることなく、ときには月光が船客の寝台を照らす。この波の極めて静穏であることを喜び、わが閑中にかえって多忙なるを笑う。なぜならあるときは鉱業について話し、あるいは美術について語り合い、談話につかれて茶を飲み、また杯をあげるのだから。五千里の航程が遠いなどはいうまい。いまより十余日もすれば家郷に至るのだ。)

船中、最初は毎日一物の眼光に触るるなきも、さらに退屈を感ぜず。よって、

安芸丸に乗りてもあきぬ気楽旅

と詠みたるも、四、五日を経て後は乗客みな倦怠を催せり。よって、

安芸丸でなくてもあきる太平洋ましてあき丸あきる筈なり

とよみたり。