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Japanische Klassiker mit Furigana

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おうべいかっこく せいきょうにっき

井上円了・世界旅行記

井上 円了

Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme

Aozora Bunko

五五、カナリア群島

これ、リスボンがかく退歩せるにあらずして、ほかの市街の大いに発達せるによる。リスボン偶成七絶一首あり。

千重屋向二一湾一開、狭路鎖レ風風不レ来、九月葡京猶苦レ熱、樹陰傾尽納涼杯。

(いくえにも重なるような家屋が湾に向かって建ち、せまい街路の故か風もとめられて吹き抜けることはない。九月の葡京はなお熱さに苦しみ、樹かげに身をよせて納涼の杯をかたむけたのであった。)

また、五絶一首および和歌一首を得たり。

九月葡京路、秋来暑未レ除、納涼何処好、熱帯樹陰廬。

(九月の葡京の道は、秋の季節にもかかわらず暑熱はまだ続いている。涼を求めるにはいったいどこがよいのか、それは熱帯樹のかげの粗末な草庵がよいのである。)

リスボンの灯台今は暗けれど、昔しは四方の海を照らせり

五五、カナリア群島

午後四時出港。海上は風清く涼満ち、さらに炎暑を覚えず。ことに夜に入りて明月空際に懸かり、清光を送り来たるところ、実に物外の趣ありて、人をして吟情を動かさしむ。また、思郷の念禁じ難し。

壮遊心未レ脱二炎涼一、毎レ逢二明月一憶二家郷一、秋風今夜団欒坐、必向二西方一献二寿觴一。

(意気ごんだ旅ではあるが、心はまだ暑さ寒さのわずらわしさを脱却できず、ましてや明月に出会うごとに家郷を思う。