Japanische Klassiker mit Furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme
野外に青草を見るも、山上は雪をとどめてなお白く、残冬の風致を存す。
入レ湾波漸穏、春草満二林巒一、峰頂猶留レ雪、風寒摩世瀾。
(船は湾に入って波もようやくおだやかに、春の草が林や丘山に満ちている。山の頂にはなお残雪が見え、風はさむざむと摩世瀾海峡に吹いている。)
モンテビデオを去りて以来、陸上には砂原草丘のみを見しが、ここに至りて林野峰巒に接せり。しかしてその風光は、わが樺太のごとく荒涼寂漠として、なんとなく太古の風致を存す。
南米尽頭船入レ津、草邱伏処屋成レ隣、行過二街路一望二林壑一、満目荒涼太古春。
(南米の南の果ての港に船が入り、草の丘の低い所に家屋が並んでいるのが見える。街路をよぎって林や山を望めば、見渡すかぎり荒涼として太古の春のような趣であった。)
背後の連山は最高千尺以下にして、眼界に高峰を見ず。この港にては関税を課せざれば、物価は比較的安し。そもそもマゼラン海峡の舟路は今より約四百年前(一五二〇年)、ポルトガル人マゼラン氏によりて発見せられ、その当時これを一過するに二十八日間を要せしとのことなるが、今は四十八時間にして航了し得るに至る。南端の外洋は風浪あまり激しく、航路至難なれば、万舶みなこの峡間を通過すという。