Japanische Klassiker mit Furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme
二十四日、曇り。終日風力よりも波高く、船の傾動はなはだし。ときどき少雨あり。マゼラン峡の風、この沿岸の雨は南米の名物なりという。あたかも台湾にて「新竹の風、宜蘭の雨」というがごとし。
二十五日、曇り。午後に至り対岸の連山を望む。三時後は濃霧に入り、汽笛を鳴らして進航す。夜九時、チリ国コロネル港内に入りて停船す。
二十六日、晴れ。温計六十度、林野草色青く、港上の春色暁窓に映ず。
古籠岬畔暁烟収、繋レ纜鵬程万里舟、汽笛一声山水緑、智南春色満二津頭一。
(古籠の岬のあたり、あかつきのもやが消えて、遠大な道のりである万里を越えた船をつなぎとめる。汽笛一声を発すれば山も水も緑にそまり、智南部の春景色は港のあたりに満ちている。)
夕陽まさに落ちんとするとき、一鉤の新月西天に懸かる。その光を月球の左辺に見る。この港は石炭輸出港にして、汽船みな載炭のためにここに入る。市街は矮屋小店のみなるも、汽車の来往頻繁なるは、石炭輸送のためなり。午後五時抜錨して、夜九時タルカワノ港に入る。これ、チリ国第三に位する都会たるコンセプシオン市の要港にして、また本州の軍港たり。
二十七日、晴れ。