Japanische Klassiker mit Furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme
九〇、太平洋の風波および横浜安着
(連日こぬかあめにとざされて一望すれども明るさもみえず、逆風は海をまき上げるごとく波浪はたかい。船長のもとになにかのしらせが入って人の耳をそばだたせる。無線電信が通信を寄せてきたのである。)
九〇、太平洋の風波および横浜安着
十四日(日曜)、晴れ。勁風前日に異ならずして、高浪一層はなはだしく、船縦動を継続す。ただし、幸いに天遠く晴れわたり、茫々無一物の南溟に、波頭白をひるがえすを見るもまた壮観なり。乗客みな指を屈して、終船の日の至るを待つ。この夕、一千五百マイルを隔てて落石局と無線電信を交換す。
十五日、晴れ。逆風激浪いまだ収まらず、船は北緯二十八度にそいて西進す。涼味秋のごとし。今夕、さらに銚子局と無線電信の往復あり。
十六日、晴雨不定。逆風のために船の速力鈍し。
十七日、曇り。ときどき驟雨来たる。風波のために、一昼夜わずかに百四十六マイルを航進す。船長の語るところを聞くに、山下機関長行方不明、海中に投身せし形跡あり。これに加うるに、風波のために船行遅々たれば、石炭欠乏のおそれあり。よって、無線電信にて救助船を派遣することを本社へ請求したりし由。