Japanische Klassiker mit Furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme
拙者などはごく小食の方で、ほかの客は二倍くらいたしかにつめこむにも驚いた。日曜日の晩食に限りて果物が出るが、早く取らぬとすぐになくなってしまう。ジャガタラ芋は三度の食事ごとに卓上に積んである。毎日、朝から晩まで、この芋の皮ばかりむく役目のボーイがおる。その速やかなること、一分間に二十個の大芋の皮をむくこと容易である。これは芋むきボーイとでも呼ぶであろう。
お茶またはコーヒーは朝食のときのみ差し出だし、昼食および晩食には一切差し出ださぬ。そこで乗客がみな、茶器、茶菓、紅茶、コーヒー、コーコー、チョコレート等、たくさん持参して載っておる。午後三時になると、おのおの己の室より茶菓、茶器を携え来たりて食堂に集まり、互いに己の菓子をほかの者に配付して、互いにモテナシをするありさまは、わが国の花見か遊山に、おのおの弁当を持参して、互いに配付しあうと同一である。また、ほかの客を招きて、己の茶を飲ましむることもときどきある。拙者は右ようのことは全く知らざるために、なんにも準備せずに乗船せしは、今回旅行の一大失策であった。
乗客の衣服には、なんらの制限なく勝手次第なれば、十人十色である。