Japanische Klassiker mit Furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme
」
といって、いっこう、ほんきになさらないのでした。
「スミ子ちゃんは、このごろ、なんだかノイローゼ(しんけいすいじゃく)みたいね。顔色もよくないわ。あんまり本を読まないでね。」
おかあさんも、おなじことを、おっしゃるのです。
まもなく、ふたりのお客さまがこられて、食堂で、ばんごはんがはじまりました。
スミ子ちゃんも、そのテーブルにつきましたが、心配で心配で、おいしいごちそうも、のどをとおらないほどでした。
ばんごはんがすむと、お客さまを洋室の書斎にとおして、そこで宝石をお見せすることになりました。スミ子ちゃんも心配なものですから、おとうさんのそばで、宝石ばこがひらかれるのを、ジッと見ていました。
むらさきの色の、ちりめんのふろしきにつつんだものを、テーブルの上において、それをときますと、中から、四角な白ビロードのはこが出てきました。
淡谷さんは、かぎたばを取り出し、一つのかぎをえらんで、そのビロードのはこの錠をはずし、ふたをとりました。
ビロードのはこの中に、もう一つ、ピカピカ光る黄金の宝石ばこがはいっていました。そして、それにも、錠がおろしてあるのです。