Japanische Klassiker mit Furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme
笑う四十面相
笑う四十面相
四十面相は、その金ぴかの部屋の金ぴかのテーブルのむこうに立って、にやにやと、笑っていました。
「淡谷さん、あなたはなかなか勇気がある。ひとりで、宝石を持って、ここまできてくださった。もし、刑事や私立探偵に、わたしのあとをつけさせるようなことをなさったら、わたしはスミ子さんをかえさないつもりでした。しかし、こうして、わたしのいったとおりにしてくださったのだから、約束どおり、おじょうさんを、おかえししますよ。」
四十面相は、ていねいなことばで、そんなことをいいました。
「むろん、かえしてもらわなければこまる。わたしは、三十年もかかって集めた宝ものを、きみにやるのだからね。もし、むすめをかえしてくれなければ、わたしも男だ。いのちをすてても、きみとたたかうつもりだ。」
淡谷さんは、顔に決心の色をあらわして、強くいうのでした。
「ハハハハ……。それにはおよびませんよ。おじょうさんは、たしかに、おかえしします。いま、ここへつれてこさせますよ。」
その時、四十面相の部下らしい男が、あわただしく、そこへかけこんできました。
「かしら、たいへんなことがあるんです。