Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme
「ひょっとしたら、文字ばんの外へ出たのかもしれないぞ。」
丈吉君は、ふと、そう思いました。ふたつの穴は、おとなが出はいりするほど大きくはありませんが、あいては魔法つかいみたいなやつです。どこかから、文字ばんの外へ、出ていないとはいえません。
丈吉君は、それをたしかめるために、四時に近いほうのまるい穴から首を出して、そのへんを見まわしました。
五階から見おろすのですから、そのながめは、気もはればれとするようです。
目の下に、いつか淡谷スミ子ちゃんのさらわれた林があり、そのむこうに家々の屋根が、ズウッとならんでいます。
そこに、スミ子ちゃんのおうちもあるのです。
はるかに、デパートかなんかの、大きなビルディングが見え、そのむこうの雲の中に、富士山がくっきりと、美しいすがたを見せていました。
しかし、文字ばんの外にも、道化師はいません。塔の外がわをつたっておりていったのかと、下を見ましたが、そこには、目がくらくらするような、れんがの壁がそそり立っているばかりで、あやしいものは、なにもみあたらないのです。
その時です!
その時、なんだか、へんなことがおこりました。