Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme
土間にはお風呂のたき物にでもするかと思うような枯枝が積んでありました。
わたくしは何心なくその土間に片足踏み込んで、家の中をのぞいて見ますと、じいやは切株のようなものに腰をかけて、小さい鉈で枯枝を余念もなくおろしていました。それから少し離れて、ひとりの女の児が高く積まれた枯枝の幾束に倚りかかって、これもじっと鉈の光りを見つめていました。その女の児は藤蔓に鰓を通した五、六尾の山女をさげていました。それをひと目みると、わたくしはなぜか知らず俄かにぞっとしました。女の児はきのうの夕方、山川の石の上で山女を捕っていた児に相違ありません。して見ると、六助じいやにゆうべ叱られていたのも恐らくこの児であったろうと想像されました。
「おお、いらっしゃいまし。」
六助じいやは鉈をやすめて、笑いながらわたくしに挨拶しました。
「あの、あしたは何かの御用で村の方へおいでなさるそうですね。」
「はあ。まいります。」と、言いながらじいやはわたくしの手に持っている郵便に眼をつけました。
「ああ、郵便でございますか。よろしゅうございます。たしかにお預かり申しました。」
「どうぞ願います。