Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme
穴
一
お留がお春さんのあとを追っかけて行って、なにか内証話をしていたのもその相談だったんでしょう。けれども、巡査にむかって正直にそれを言うわけにもいかないので、お留も困ったに相違ありません。それだけに又余計な疑いがかかったという訳で、かんがえて見ると可哀そうでしたが、まあ、まあ、無事に済んでようござんした。」
「しかしもう一つ疑えば、お春が男の知恵をかりて、台湾蝶を花環の中へわざと入れてよこしたんじゃないかしら。」
「あなたも疑いぶかい。そんなことをいえば際限がありませんわ。病気の原因が判ったので、富子さんはその手当てをして、その後間もなく癒りました。」
穴
一
Y君は語る。
明治十年、西南戦争の頃には、わたしの家は芝の高輪にあった。わたしの家といったところで、わたしはまだ生まれたばかりの赤ん坊であったから何んにも知ろう筈はない。これは後日になって姉の話を聞いたのであるから、多少のすじみちは間違っているかも知れないが、大体の話はまずこうである――。
今日では高輪のあたりも開け切って、ほとんど昔のおもかげを失ってしまったが、江戸の絵図を見ればすぐにわかる通り、江戸時代から明治の初年にかけて高輪や伊皿子の山の手は、一種の寺町といってもいい位に、数多くの寺々がつづいていて、そのあいだに武家屋敷がある。