Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme

Aozora Bunko

四

「やあ。」

関井さんはちょっと立ち停まって、じいやとわたくしの顔を子細ありそうに見較べていましたが、そのまま奥へはいってしまいました。

四

お話し上手のかたですと、これだけの筋道をもっと掻いつまんで要領を得るようにお話しが出来るのでございましょうが、わたくしの癖で、なんでも自分の見た通り、聞いた通りをありのままにお話し申さなければ、気が済まないように思われるもんですから、詰まらないことをついだらだらと長くなってしまいました。さてこれからが本当の本文でございますから、もう少々御辛抱を願います。

少なくも半月ぐらいはここに滞在している筈のわたくしが、たった五日目に早々立ち去ることになりました。というのは、わたくしが東京を発ちました翌日から、母が急病でどっと倒れまして、初めはほんの暑さあたりだろうぐらいに思っていたのですが、急性腸胃加答児という医師の診断におどろかされて、兄からわたくしのところへ電報を打ってよこしたのでございます。山の中ですから、その電報を遅くうけ取って、気が気でないわたくしは慌てて東京へ帰ることにしました。ほかの事と違いますから、三津子さん夫婦も無理に引き留めるわけにもゆかないので、しきりに残念がりながら山の下まで送って来てくれました。