Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme
三
」
「なるほど、そうだ。」
僕もお文さんに合いづちを打つよりほかはなかった。
三
僕は毎朝海岸を一度ずつ散歩するのを日課のようにしていたが、けさに限って外へ出る気になれなかった。袂をさぐると、きのうお島さんから頼まれた白いハンカチーフが出た。僕はそれを眺めてなんだか暗い心持になった。
注意していると、下へは警官がたびたび出入りをしているらしかった。番頭に案内させて、警官は奥二階の水沢の座敷へもふみ込んで、なにか捜索しているらしかった。由来、この宿の午飯は少し早目なので、けさのように朝寝をした場合には、あさ飯が済むと、やがて追いかけて午飯を食うようになるので、午飯前にどうしても一度は散歩に出なければならないと思い直して、僕はなんだか気の進まないのをはげまして表へ出ようとすると、階子のあがり口でお島さんに出逢った。お島さんはけさも蒼い顔をしていた。
「福原さん。お出かけですか。」
「少し歩いて来ようかと思っている。」と、言いかけて僕は声を忍ばせた。「水沢さんはとうとう連れて行かれたというじゃないか。」
「その事なんです。あなた、まあ聞いてください。」
お島さんに押し戻されて、僕もふたたび自分の座敷へ帰った。