Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme
三
三
お銀はその夜はおちおちと眠られなかった。あくる朝、再びせがれを自分の前によび付けて、この解決をどうするつもりかと詰問すると、友之助はただ恐れ入っているらしく、別にはかばかしい返事もしなかった。しかし昔気質のお銀としては、ひとの娘をきず物にして唯そのまま済むわけのものではないと思った。殊に自分がそれを知った以上、なおさら捨てて置くわけにはいかない。ともかくも溝口の奥さんに逢って、その事情を一切うちあけて、自分のせがれの不埒を詫びた上で、あらためて今後の処置を相談するよりほかはないと一途に思いつめたので、お銀は忰が役所へ出勤したのを見とどけて、すぐに奥の家主をたずねた。
それについて、溝口医師は僕の叔父にむかって、こう話したそうである。
「あの一件はわれわれがまったく無考えでした。矢田の母がたずねて来たときは、わたしは急病人の往診をたのまれて不在でしたが、家内も矢田の母からその話をきかされて、寝耳に水でびっくりしたそうです。なにしろお蝶はまだ十七で、ほんとうの子供だと思っていたのですからね。勿論、家内の一存でどうすることも出来ない。矢田の母はむかし気質の物堅い人ですから、涙をこぼしてあやまって帰ったそうです。