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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme

Aozora Bunko

時のはずみで心にもない事件が出来する例はたくさんあります。あなたが腹立ちまぎれに上原さんの胸倉でもつかんで、それがなにかのはずみで……。ねえ、そんなことじゃないんですか。それならば早く正直に言った方があなたのためです。もともと殺す料簡でしたことではない、あなたと上原さんとはまた特別の関係にもなっているんですから、別に重い罪にもなるまいと思われますが……。」

噛んでふくめるように言って聞かせても、好子はどうしても白状しなかった。しまいには声をあげて泣くばかりであった。もう仕方がないので、警官は彼女を警察へ引致しようとすると、好子は気違いのようにまた叫んだ。

「どうしてもあたしを人殺しだというんですか。あたしがなんで、上原さんを……。あたしはそんな女じゃありません。上原さん、上原さん。あなた後生ですから、もう一度生き返って来て、あたしのあかしを立ててください。それでなければいっそあたしを殺してください。上原さん、上原さん。あなたとうとうあたしを置き去りにして行ったんですね。置き去りにした上に、あたしをこんな目に逢わせるんですか、上原さん……。」

好子は声のつづく限り、悲しげな叫びをあげながら曳かれて行った。