Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme
女は自分の秘密をかれに知られたらしいのを恐れて、雪見とかなんとか言ってかれを河原へ誘い出して、うまくだまして劇薬をのませたものらしい。で、毒のいよいよ廻ったのを見て、男を置き去りにして逃げ出そうとすると、男の方では気がついて女をつかまえようとする。こっちは逃げようとする。そのはずみに滑ってころんで、女は石で頭を打った。それが二人の命の終りであるらしい。狸の皮の紛失問題については、僕は彼女がしまい忘れたのであろうと想像する。自分が殺した男の血が沁みていることを発見して、さすがにそれを目のさきに置くのを嫌って、宵に戸棚の奥へ押し込んでしまったのを、翌あさになってすっかり忘れて、誰かに奪られたものと一途に思い込んだのだろう。殊に他の品と違って、それには血のあとが残っているだけに、彼女も神経を痛めたのかも知れない。そうして、人騒がせをしたあとで、戸棚にしまい込んであったことを思い出したので、今更それを取り消すのもきまりが悪く、あいまいのことをいって誤魔化していたのだろう。なにしろ怖ろしい女さ。二日のうちに二人の男を殺したのだからね。もっとも色の白い、小股の切れ上がった、好い女だったが……。