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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「だって、こんなことを言うんですもの。二人が舟に乗って沖へ出ると、急に浪があらくなって、なんだか得体の知れない怖ろしい魚が不意に出て来て、舟を目がけて飛びあがって、剣のようなくちばしで芸妓の横腹を突いたんですって……。あんまり嘘らしいじゃありませんか。」

「それからどうした。」

「水沢さんはびっくりして、あわてて海のなかへ飛び込んで、夢中で泳いで逃げたんですって。」

「そうかも知れない。警察ではその申し立てを信用したのかね。」

「そんなことを言ったって、むやみに信用するもんですか。けれども、丁度に変な魚が流れ付いたもんですから、警察の方でも少し迷っているらしいんです。なんでも東京から博士を呼んで、その魚をしらべて貰うんだとか言っていました。あなたはその魚を御覧でしたか。」

「むむ、見た。水沢さんのステッキは確かにあの魚のくちばしだよ。」

「そのくちばしを取り返しに来たんでしょうか。」

「まさかそうでもあるまいが、とにかく水沢さんの申し立てはほんとうらしいよ。僕はどうもほんとうだろうと思う。不思議な物に突然襲われてあんまりびっくりしたので、一時はぼんやりしてしまったが、だんだん気が落ち着くにしたがって、その怖ろしい出来事の記憶が呼び起こされたのだろう。