Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme
しかしその現場のありさまで二人の死因だけは容易に判断することが出来ました。兇行者は庭口から縁側へあがって、それから座敷へ忍び込んで、机の前に坐っている健吉にむかって撃ってかかって、そこでしばらく格闘を試みたらしいのです。その物音を聞きつけて台所のそばの女中部屋に寝ていたお百も起きて来て、主人の加勢をして兇行者に抵抗した。その結果二人ともに数ヵ所の重傷を負って倒れたので、兇器は手斧か鉈のようなものであるらしく思われました。
与助はその場にいたか、いなかったか、それはよく判らないのですが、かれが少しも負傷していないのを見ると、おそらく彼が酒を買いに行った留守の間に、この兇行が演じられたのではないかと想像されるのです。かれが一散に駈けて帰ったのも、なにか虫が知らせるというようなことがあったのかも知れません。そこで第一の問題は犯罪の動機です。相原医師は近所の人達にも尊敬と信用を受けて多年この土地に門戸を張っている人ですから、他から怨恨を受けるような原因がありそうにも思われません。しかし本業の傍らに小金を貸していたといいますから、なにか金銭上のことで、他から怨恨を受けていないとも限らない。