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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme

Aozora Bunko

その小鉄が去年の八月、あしたがあたかもその命日にあたるという日に、椰子林のなかで不思議の死を遂げたのである。

安井君の説明によると、小鉄はその前夜、土地の南風楼という料理店へよばれた。よんだ客は六十近い外国人で、なにかの商売でジャワの島へ渡るのだと言っていた。ここからジャワへ渡る船は一週間に一度ぐらいしか出ないので、船待ちの客はどうでもこの町に滞在して、ゴム園見物などに日を暮らすよりほかはない。その外国人もやはり海岸のホテルに逗留して、土曜日の出帆を待ち合わせているとのことであった。その晩その座敷へよばれたのはかの小鉄と、もう一人は花吉という若い芸妓であった。

「その花吉はこの女ですよ。」と、安井君はわれわれの前にいる芸妓を団扇でしめした。

「すると、君もこの事件の関係者なんだね。」と、わたしは一種の好奇心にそそられて、今更のように女の顔をながめた。

「関係者という訳じゃないんですけれど……。」と、花吉は打ち消すように言った。「その晩、こてちゃんと一つお座敷に出たのは本当なんです。」

「その外国人は英国人で、日本語もよく出来たそうだね。」と、安井君は芸妓の話を釣り出すように言った。