Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆしまもうで

湯島詣

泉 鏡花

Lesen Sie 湯島詣 (ゆしまもうで) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 62.004 Zeichen · 122 Bildschirme

Aozora Bunko

二十七

一度そんなことをしたものは、もうもう一生子供は出来ないッていうのよ。ですけれども、貴方嬰児はいらないんでしょう、ぎゃあぎゃあ泣いて可煩いから大嫌だって言ったじゃあありませんか。ですもの、三ツばかりの児が、父さん、母さんッて、生意気な口を利くのが可愛いんですから、余所から貰うことにでもしましょうッていったら、それさえ面倒だ、可愛い口を利かせるなら鸚鵡を飼えば沢山だッて言ったんですもの。」

梓呆れ果てて言葉なし。

蝶吉はしたり顔で、

「ほら、御覧なさいな、可いじゃあありませんか、私も嬰児なんか欲しくないんですから、」

と言い懸けて少し体を斜にして、秋波で男を見ながら指示すがごとく、その胸に手を当てた。

「こっちのお乳をお菜にして、こっちの大い方をお飯にして食べるんだって、」とぐッと緊め附けて肩を窄め、笑顔で身顫をして、

「厭、痛いわ!」

二十七

梓は耐りかねて、

「お蝶、」とちと鋭くいうと、いつも叱るのを外らかす伝で、蝶吉は三指を支いて的面に潰し島田に奴元結を懸けた洗髪の艶かなのを見せて、俯向けに畏り、

「召しましたは何御用にござりまするな。」と男の仮声を造って、笑いたさを切なく耐える風情。