Japanische Klassiker mit Furigana
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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
Lesen Sie 灰色の巨人/魔法博士 (はいいろのきょじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 156.085 Zeichen · 312 Bildschirme
金色の両手が、井戸側にかかっています。胸があらわれてきました。腹が、それから足が、みんな金色です。そして、その怪物は、とうとう井戸の外へのりだして、こちらへやってきます。
不二夫君は、息もできません。助けをよぼうとしても、声が出ないのです。
夕やみの中に、黄金の仏像のように、キラキラと光ったからです。そいつが、機械じかけのような歩きかたで、ジリジリと、こちらへ近づいてくるのです。
「不二夫君!」
歯車のきしむような声が聞こえました。怪物の三日月がたの口が、ものをいったのです。怪物は、不二夫君が木のみきにかくれていることをちゃんと知っていました。
こちらは、返事をするどころではありません。気がとおくなるような感じで、身をちぢめているばかりです。
「不二夫君、きみのおとうさんが、だいじにしているグーテンベルクの聖書を、もらいにきた。いまから三日のあいだに、きっと、ちょうだいする。おとうさんに、そういっておくのだよ。」
金色の怪物が、妙なことをいいました。「グーテンベルクの聖書」とは、いったい、なんでしょう。
怪人はそういったかとおもうと、そのまま、向こうのほうへ、とおざかっていきました。