Japanische Klassiker mit Furigana
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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
Lesen Sie 灰色の巨人/魔法博士 (はいいろのきょじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 156.085 Zeichen · 312 Bildschirme
人形がじぶんの力で、かってに歩いてきたのでしょうか。
あいては人形ですから、しかりつけるわけにもいきません。魔法博士は、だまって、人形の顔を見つめているばかりです。
すると、美しい女の口から、しわがれた男の声が、かすかにもれてきました。
「魔法博士! きみの運命も、もうおしまいだよ。いまに恐ろしい破滅がくるぞ。」
ロウ人形がものをいったのです。目も口も、すこしも動かないで、声だけがもれてくるのです。
自動人形のことですから、ものをいうしかけがありましたが、それはきまったことばだけで、こんなかってなことが、いえるはずはありません。
人形にたましいがこもって、生きた人間にかわってしまったのでしょうか。
魔法博士は、ぎょっとして、身がまえをしました。
「きさま、何者だっ!」
おもわず、どなりつけますと、人形は美しいロウの顔をすこしも動かさないで、奇妙な笑い声をたてました。
「エヘヘヘ……、わたしは、人形だよ。きみの作ったロウ人形だよ。」
「うそをいえ! わしは、そんな、かってな口をきく人形を作ったおぼえはない。さては、きさまは……。」
魔法博士は、いきなり、人形にとびかかろうとしました。