Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はいいろのきょじん

灰色の巨人/魔法博士

江戸川 乱歩

Lesen Sie 灰色の巨人/魔法博士 (はいいろのきょじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 156.085 Zeichen · 312 Bildschirme

Aozora Bunko

「やいっ、そこにいるやつは、なにものだっ。」

店員は、にげごしになりながら、ふるえ声でどなりました。

すると、ケラ、ケラ、ケラという笑い声が、いっそう高くなって、きれのかげから、ニューッと大きな人間の顔があらわれたのです。その顔が、まっかなくちびるを、ヘラヘラ動かして、笑っているのです。まるで、首だけが、ちゅうに浮いているように見えました。たしかに、おとなの顔です。しかし、それが、ちんれつ台にかくれるほど低いところに、ただよっているのです。顔の下に、胴体がないのです。いや、なんだか小さなからだのようなものがあるけれども、そんな顔の大きさに、ちっとも、つりあっていないのです。十歳よりも、もっと小さい子どものからだです。七―八歳の子どものからだに、三十歳のおとなの顔がのっかって、ケラケラ笑っているのです。

「ケラ、ケラ、ケラ……、おい、おまえたち、おれは、ずっとまえから店の中にかくれていたんだよ。おまえたち、気がつかなかったね。ケラ、ケラ、ケラ……。」

そのものは、いきなり、店員の前に姿をあらわして、子どものような、かんだかい声で、あざけりました。

それは、かたわもののこびとだったのです。