Japanische Klassiker mit Furigana
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ずいひつ みやもとむさし
随筆 宮本武蔵
吉川 英治
Lesen Sie 随筆 宮本武蔵 (ずいひつ みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.786 Zeichen · 278 Bildschirme
今の京浜国道は、後藤新平が東京市長時代に設計されたものだと聞くが、最初、後藤市長の出したプランは現在の道路の約二倍以上な道幅のものであった。ところが市会にかかると、また後藤の大風呂敷が途方もない馬鹿な設計を担ぎ出したとばかりで、議員の嘲笑を買い、議する度に、彼の案は削られて、やっと現状の幅員の設計で通過したものであるという。
その京浜国道は、出来上ってみると四、五年を経たない間にもう狭いことに苦しみ出し、交通事故の第一の場所となってしまい、最近またすぐ同じ京浜国道を同じ地域に近い土地へ引っぱることで、多分な市費と市力を傾けながらごたすたやっているそうだ。
清正の案には、城を築くにも道を作るにも、そんな煩いがなかったのである。今もなお、颯々と、当時の清風は車蓋を払って東京市の風とはだいぶ味がちがう。
武蔵塚という名称から想像して、そこへ行くまでは、さだめし村里の藪の畑の傍らに、名ばかりの苔むした碑が、土地の人にも忘れ去られて在るに違いないと思っていた。ところが、私の想像はまったく外れて、自動車から降りると参道の入口から墓碑までの小石を敷いた道や石段や生け垣などの、気持よく清掃されてあるのが、意外な程であった。