Japanische Klassiker mit Furigana
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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
Lesen Sie 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 213.575 Zeichen · 424 Bildschirme
ここに巣を持つ天平の雀の裔
大仏殿では、久しぶり観音院の上司さんにお目にかかる。大仏の肌に汗の見える日は雨の知らせと仰っしゃるのを聞き、何か、昨今の時事世相、それだけでもない気がして、ひそかにここでも一句をひそむ。
濁世にやおん汗ばみの廬遮那仏
たそがれ近く、京都へ入った足で、桂離宮を拝観する。茶家遠州の細心も、二度三度と見かさねると、ややうるさい感も生じ、蹴鞠もしたという月見台わきの広庭などが、かえってよくなる。それと健吉さんとも話したことだが、どうも襖絵のうちには、江戸期の低調とはいいながら、さしてとも観られぬ絵がこんどはなぜか眼についた。こちらの凡眼のせいかもしれない。(三一・七・一)
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静を書きつつ、時々、常磐を思いくらべてみる。
静と常磐とは、時代の双艶といってよい。戦乱の犠牲になって、流離の艱難をなめ尽した運命までが、よく似ている。
けれど、そう二つの女性の型は、全くちがう。いわば一と時代の相違でもあろうか。常磐には多分にまだ王朝末期の観念があり匂いがある。三人の子の助命のためではあったが、清盛に身をゆるした。その後また、他家へ縁付いたりした。