Japanische Klassiker mit Furigana
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Lesen Sie 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.438 Zeichen · 238 Bildschirme
そうなると、庄兵衛も家のことの手伝いもしていられない。足の不自由なお冬だけでは何かにつけて不便なので、台所働きの下女を雇うことにしたが、どの女もひと月かふた月でみな立去ってしまった。
あまりに奉公人がたびたび代るので、近所の人たちも不思議に思って、暇を取って出てゆく一人の女にそっと訊いてみると、こんなことを言った。
「若い御新造はあんな美しい顔をしていながら、なんだか怖い人です。その上に、あんまり旦那さまと仲が良過ぎるので、とても傍で見てはいられません。」
親子ほども年の違う夫婦が仲よく暮らしていることは近所の者も認めていたが、傍で見ているに堪えられないで奉公人らがみな立去るほどにむつまじいというのは、すこしく案外であった。
それから注意して窺うと、庄兵衛夫婦のむつまじいことは想像以上で、弟子のうちでも少しく大きい子どもは顔を赧くするようなことが度たびであった。十二三になる娘などは、もうあのお師匠さんへ行くのはいやだと言い出したものもあった。そんなわけで、多くもない弟子がだんだんに減って来るばかりか、貯えの金も大抵使い果してしまったので、仲のよい夫婦も一年あまりの後には世帯の苦労が身にしみて来た。