Japanische Klassiker mit Furigana
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Lesen Sie 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.438 Zeichen · 238 Bildschirme
窯変
一
源平時代からこの天保初年までは六百余年を経過している。その間、平家の公達のたましいを宿した二つの鏡は、古井戸の底に眠ったように沈んでいたのであろう。それがどうして長い眠りから醒めて、なんの由縁もない後住者の子孫を蠱惑しようと試みたのか、それは永久の謎である。鏡は由井家の菩提寺へ納められて、吉左衛門が施主となって盛大な供養の式を営んだ。
その鏡はなんとかいう寺の宝物のようになっていて、明治以後にも虫干の時には陳列して見せたそうであるが、今はどうなったか判らない。由井の家は西南戦争の際に、薩軍の味方をしたために、兵火に焼かれて跡方もなくなってしまったが、家族は長崎の方へ行って、今でも相当に暮らしているという噂である。その井戸は――それもどうしたか判らない。今ではあの辺もよほど開けたというから、やはり清水の井戸として大勢の人に便利をあたえているかも知れない。
窯変
一
第七の男は語る。
明治三十七年八月二十九日の夕方である。僕はその当時、日露戦争の従軍新聞記者として満洲の戦地にあって、この日は午後三時ごろに楊家店という小さい村に行き着いた。前方は遼陽攻撃戦の最中で、首山堡の高地はまだ陥らない。