Japanische Klassiker mit Furigana
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Lesen Sie 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.438 Zeichen · 238 Bildschirme
今後ふたたび心得違いをいたさぬように貴様の眼だまをつぶしてやると言って、小柄をぬいてわたしの両方の眼を突き刺しました。」
今もその眼から血のなみだが流れ出すように、座頭は痩せた指で両方の眼をおさえた。平助もこのむごたらしい仕置に身ぶるいして、自分の眼にも刃物を刺されたように痛んで来た。彼は溜息をつきながら訊いた。
「それからどうしなすった。」
「にわか盲にされて放逐されて、わたしは城下の親類の家へ引渡されました。命には別条なく、疵の療治も済みましたが、にわか盲ではどうすることも出来ません。宇都宮に知りびとがあるので、そこへ頼って行って按摩の弟子になりまして、それからまた江戸へ出て、ある検校の弟子になりました。二十二の春から三十一の年まで足かけ十年、そのあいだに一日でも仇のことを忘れたことはありませんでした。仇は元の主人の野村彦右衛門。いっそ一と思いに成敗するならば格別、こんなむごたらしい仕置をして、人間ひとりを一生の不具者にしたかと思うと、どうしてもその仇を取らなければならない。といって、相手は立派な侍で、武芸も人並以上にすぐれていることを知っていますから、眼のみえない私が仇を取るにはどうしたらよいか、いろいろ考え抜いた揚句に、思いついたのが針でした。