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Japanische Klassiker mit Furigana

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せいあどうきだん

青蛙堂鬼談

岡本 綺堂

Lesen Sie 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.438 Zeichen · 238 Bildschirme

Aozora Bunko

蠎蛇にはかなり大きいのがいる。近年はだんだんにその跡を絶ったが、むかしは一丈五尺乃至二丈ぐらいのうわばみが悠々とのたくっていたということである。

その有害無害は別として、誰にでも嫌われるのは蛇である。ここらの人間は子供のときから見馴れているので、他国の者ほどにはそれを嫌いもせず、恐れもしないのであるが、それでも蝮とうわばみだけは恐れずにはいられない。蝮は毒蛇であるから、誰でも恐れるのは当然であるが、しかしここらでは蝮のために命をうしなったとか、不具になったとかいう例は甚だ少ない。むかしから皆その療治法を心得ていて、蝮にかまれたと気が付くとすぐに応急の手当を加えるので、大抵は大難が小難ですむらしい。殊に蝮は紺の匂いを嫌うというので、蝮の多そうな山などへはいるときには紺の脚絆や紺足袋をはいて、樹の枝の杖などを持って行って、見あたり次第にぶち殺してしまうのである。ほかの土地には蝮捕りとか蛇捕りとかいう一種の職業があるそうであるが、ここらにそんな商売はない。蛇を食う者もない。まむし酒を飲む者もない。ただぶち殺して捨てるだけである。

蝮は山ばかりでなく、里にもたくさん棲んでいるが、馴れている者は手拭をしごいて二つ折りにして、わざとその前に突きつけると、蝮は怒ってたちまちにその手拭にかみつく。