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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志

吉川 英治

Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme

Aozora Bunko

けれど、徐庶の母は、贅美をきらい、家族にも遠慮がちに見えるので、別に近くの閑静な一屋へ移して、安らかに住まわせた。

そして折々に珍しい食物とか衣服など持たせてやるので、徐庶の母も、程の親切にほだされて、たびたび、礼の文など返してきた。

程※(「日/立」、第3水準1-85-21)は、その手紙を丹念に保存して、老母の筆ぐせを手習いしていた。そしてひそかに主君曹操としめし合い、ついに巧妙なる老母の偽手紙を作った。いうまでもなく、新野にある老母の子徐庶へ宛てて認めた文章である。

単福――実は徐元直はその後、新野にあって、士大夫らしい質朴な一邸を構え、召使いなども至って少なく、閑居の日は、もっぱら読書などに親しんで暮していた。

すると或る日の夕べ、門辺を叩く男がある。母の使いと、耳に聞えたので、徐庶は自身走り出て、

「母上に、何ぞ、お変りでもあったのか」と、訊ねると、使いの男は、

「お文にて候や」と、すぐ一通の手紙を出して徐庶の手にわたし、

「てまえは他家の下僕ですから、何事も存じません」と、立ち去ってしまった。

自分の居間にもどるやいな、徐庶は燈火をかきたてて、母の文をひらいた。