Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志
吉川 英治
Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme
晴耕雨読――その文字どおりに。
「いやに、老成ぶったやつではないか」
「いまから隠棲生活を気どるなんて」
「彼は、形式主義者だ」
「衒いに過ぎん」
学友はみな嘲笑した。多少彼を認め彼を尊敬していた者まで、月日とともにことごとく彼を離れた。
ただ、その後も相かわらず、彼の草廬へよく往来していたのは、徐庶、孟建ぐらいなものだった。
襄陽の市街から孔明の家のある隆中へ行くには、郊外の道をわずか二十里(わが二里)ぐらいしかない。
隆中は山紫水明の別天地といっていい。遠く湖北省の高地からくる漢水の流れが、桐柏山脈に折れ、※水に合し、中部支那の平原をうねって、名も水と変ってくると、その西南の岸に、襄陽を中心とした古い都市がある。
孔明の家から、晴れた日は、その流れ、その市街がひと目に見えた。彼の宅地は隆中の小高い丘陵の中腹にあり、家のうしろには、楽山とよぶ山があった。
――歩みて斉の城門を出づ
遥かにのぞむ蕩陰里
里中、三墳、塁として相似たり
問うこれ、誰が家の塚ぞ
田疆・古冶氏
力はよく南山を排し
文はよく地紀を絶つ
畑の中で、真昼、よくこんな歌が聞える。
歌はこの辺の民謡でなく、山東地方の古い昔語りをうたうものだった。