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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志

吉川 英治

Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme

Aozora Bunko

玄徳は、それへうずくまって、礼を施しながら、

「久しく先生の尊名を慕っていた者です。実はさきに徐庶のすすめにより、幾たびか仙荘へきましたが、いつも拝会の縁にめぐまれず、空しく立ち帰っておりましたが、今日、風雪を冒して参ったかいあって、親しく尊顔を拝し、こんな歓びはありません」

――すると、彼の若者は、急にあわてて、身を正し、答礼していった。

「将軍は新野の劉皇叔でしょう。きょうもまた、私の兄をばお訪ね下すったのですか」

玄徳は、色を失って、

「では、あなたもまた、臥龍先生ではないのですか」

「はい。私は臥龍の弟です。――われらには同腹の兄弟が三人あります。長兄は諸葛瑾と申し、呉に仕えて孫権の幕賓たり。二番目の兄が、諸葛亮、すなわち孔明で――私は臥龍の次にあたる三番目の弟、諸葛均でございます」

「ああ、そうでしたか」

「いつもいつも遠路をお訪ねたまわりながら失礼ばかり……」

「して、臥龍先生には」

「あいにく、今日も不在です」

「何処へお出かけでしょう?」

「今朝ほど、博陵の崔州平が参って、どこかへ誘い、飄然と出て行きましたが」

「お行き先は分りませんか」

「或る日は、江湖に小舟をうかべて遊び、或る夜は、山寺へ登って僧門をたたき、また、僻村の友など訪ねて琴棋をもてあそび、詩画に興じ、まったく往来のはかり難い兄のことですから……