Japanische Klassiker mit Furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme
二二、アイルランドに向かう
二二、アイルランドに向かう
三月十二日午後六時、英国ヨークシャー州バルレー村を辞し、アイルランドに向かう。途上、一句を浮かぶ。
プツデング次の代りはシチウなり
西洋料理の中に、ヨークシャー・プディングと名づくるものとアイリッシュ・シチューと名づくるものあり。よって、かくよめるなり。午後十時、フリートウッド(Fleetwood)港より乗船す。海上、風静かに波平らかなり。
海風吹断月如環、望裏送迎英北山、汽笛一声驚客夢、輪船已在愛蘭湾。
(海の風はとだえて月が輪のような姿をみせ、これをはるかにみるうちに船は英国の北の山を送り迎えてすすむ。一声の汽笛が船客の夢を驚かして、輪船はすでに愛蘭のベルファスト湾の内に入ったのであった。)
船中にありて過般の哲学館事件を想起し、感慨のあまり、左の七絶をつづる。
講堂一夜為風頽、再築功成復化灰、遺恨禍源猶未尽、天災漸去又人災。
(講堂は一夜にして風のために倒壊し、再び築いて竣功したとたんに、またしても火災にあって灰となった。忘れられぬ恨みをいだくも、禍の源はなお尽きず、天災がようやく去ったかと思ったのであるが、またしても人災(哲学館事件)が起こったのだ。