Japanische Klassiker mit Furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme
一八、豪州の所感
上流に水ありて下流になきものあり。樹木には世界第一の喬木と称せらるる、高さ四百八十尺に達する大木あり。また山間には、百合の高さ三十尺なるものあり。動物カンガルーの高さ五尺、目方二十四貫目なるものありと聞く。豪州土人は世界中の蛮民中、最下等に属する人種にして、いかなる虫類にてもこれを食し、なかんずく彼らの嗜好するものは、トカゲ、蛇、蛙、毛虫の類なりという。以上、深く内部に入らざるをもって、自ら実視せるにあらず、ただ伝聞のままをここに録するのみ。
本年は春花を見て国を去り、途上盛夏の大暑をおかして豪州に入り、さらに南球の秋に遇う。わずかに一カ月前後にして春夏秋の三期を迎送するは、なんとなく夢のごとくに感ぜらるるなり。
桃李開時去二故丘一、菊花凋日在二濠洲一、自驚客裏年如レ夢、一月送迎春夏秋。
(桃やすももの花咲くときに故郷の丘を去り、菊の花のしぼむ日に豪州にいる。自分でも驚くのだが旅客としての歳月は夢のごとく、一カ月のうちに春夏秋の季節を経たのだ。)
一八、豪州の所感
ここに豪州の視察をおわり、南アフリカに向かいて進航せんとす。一言もって所感を述ぶれば、概して豪州人は国民としては日本人に対して極めて薄情にして、個人としてはいたって深切なるがごとし。