Japanische Klassiker mit Furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme
寒気また加わる。右岸の連山、雲煙の中に隠る。
十五日、晴れ。暁来、驟雨たちまち来たりたちまち晴れ、逆風をきりて西進す。風力、波動ともに、昨日よりいくぶんか減じたるを覚ゆ。昼間は山影を見ざりしも、暮天陸端を認む。その上に灯台あり。これ、アフリカ州の最南端なり。実に名のごとく喜望の感あり。
欲下入二南阿一訪中旧蹤上、狂風捲レ海怒濤衝、檣頭認得青如レ髪、山是当年喜望峰。
(南阿に入ってかつておとずれた地をたずねようと思えば、狂風を巻き上げ怒濤はつきあげる。帆柱の上に青みが髪のごとく見え、その山こそがむかしの喜望峰である。)
波あらき大海原の沖越えて、喜び望む峰に来にけり
大海のながめにあきて見る山は、昔も今も喜望峰なり
また、喜望峰懐古の一首を得たり。
阿海波如二万岳重一、火輪蹴レ破自従容、一帆七十年前路、生死任レ風入二喜峰一。
(阿の海の波は多くの山が重なるように寄せ、双輪船は波をけたててゆったりと進む。一帆船が七十年前にすすんだ路は、生も死も風にまかせて喜望峰に入ったのである。)
十六日、快晴。暁海、風和らぎ波滑らかにして、ただ緩漫なる大波動を見るのみ。アフリカ州南端の連山、眼前に起伏す。