Japanische Klassiker mit Furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme
七二、マゼラン海峡行
斜めに吹きつける風とさむざむとふる雨に、春はものさびしく、人々はいてつくもやと冷たい霧のなかに住んでいるのである。)
雪風十月捲二春濤一、寒徹二衣衾一烈似レ刀、法句洲居何所レ得、一年生計在二羊毛一。
(雪をふくむ風が吹く十月、春さきの波を巻きあげ、寒さは着物も夜具をもつき抜けて、あたかも刀刃のような厳しさがある。法句洲に住むとしたらどこに居を構えたらよいのか、ともあれ一年の生計は羊毛によって成りたっているのだ。)
スタンリーの市街は海岸にそいて数町の間、人家点在するのみ。家屋は煉瓦造りと木造と相半ばし、いずれも低屋なり。ただ、屋根の一様に赤く塗りたるを特色とす。人口わずかに八百人、実に寒村なり。この寒村にも似ず、博物館、図書館を併置す。博物館内には当地にて採集せる物のみを陳列す。また、英国宗のカテドラル(本山)あり。晩天ようやくはれて、夕陽影裏に牧羊の草間に遊ぶを見るもまた幽趣あり。午後七時抜錨して湾を出ず。風ようやく加わり、波ようやく高く、終夜、船大いに揺らぐ。
七二、マゼラン海峡行
十九日、晴れ。勁風激浪、風位西方にありて船これに逆行す。寒暖計四十二度に下る。