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Japanische Klassiker mit Furigana

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おうべいかっこく せいきょうにっき

井上円了・世界旅行記

井上 円了

Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme

Aozora Bunko

七九、ペルー首府リマおよび日本移民の実況

二十四日、晴れ。終日船中にありて砂漠に似たる山を望み、その中腹に汽車のときどき昇降去来するを見るのみ。この地、目下熱帯圏内の夏季なるにもかかわらず、碇泊中船室内の温度、昼夜の別なく七十四、五度なり。

二十五日、晴れ。午後四時出港。海風涼を送り、さらに炎暑を覚えず。

十一月二十六日(日曜)、晴れ。終日太平洋上にありて、渺茫たる蒼波に対す。チリの連山望中に入らず。晩天、新月西天に懸かる。その光は月球の下縁にあり。

望断家郷路渺漫、太平洋上晩凭レ欄、日沈智利山難レ認、新月一鉤思万端。

(家郷への路ははるかに遠くその想いを断ち、太平洋上に日暮れててすりにもたれてながむ。日は沈み、智利の山々も見えず、新月の鉤のごときがかかって、よろずの思いが湧き起こる。)

七九、ペルー首府リマおよび日本移民の実況

二十七日、晴れ。早暁よりペルーの連山望中に入る。みな草木なき裸体山なり。この日午時、太陽まさしく天頂にあり。しかれども風清く水冷ややかにして、氷を呼び扇を用うるものなし。

二十八日、晴れ。午前十時、わが船ペルー港カヤオに入津す。イキケよりここに至る海路、六百五十四マイルあり。