Japanische Klassiker mit Furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme
(木の葉のごとき舟が赤道のあたりに浮かび、太平洋上はるかに水と雲とがつらなって見える。頭をめぐらせて、いかに家郷に遠くはなれているかをいまさらのように思い知る。太陽は南の空にあり、月は北の空に見えるのである。)
四日、晴れ。朝来ほとんど無風。暑気にわかにのぼりて七十九度に達す。食堂にては食時に器械扇を運用す。海上飛魚多し。これ赤道の近づきたる印なりとす。
五日、朝雨のち晴れ。午前九時四十四分、赤道を横断す。余の今回の旅行において、赤道横断はまさしく第四回目なり。この日、海水温度を検するに八十度、室内空気の寒暖も同じく八十度を算す。乗客はじめて炎暑を訴うるの声あり。午後六時十分に、太陽は地平線下に入りてその形を失う。ときに、明月さらに東空に懸かる。当夜は満月なり。六時三十分、全く残光を失う。赤道直下なるによる。八時後、雲ことごとく消して、ただ一輸の明月を仰ぐのみ。船客中ドイツ人ウルリヒ氏とともに船橋上に踞し、観月の宴をなして深更に及ぶ。清風おもむろに来たりて、爽快極まりなし。
日落檣頭夜色新、波間一道海如レ銀、仰望二東天一天懸レ鏡、照見遠遊孤客身。
(日は帆柱のかなたに没して夜の気色も新たに、波間に赤道をよぎれば海は銀色にかがやく。