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Japanische Klassiker mit Furigana

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おうべいかっこく せいきょうにっき

井上円了・世界旅行記

井上 円了

Lesen Sie 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 260.015 Zeichen · 519 Bildschirme

Aozora Bunko

汽船は一万二千トンにして、一等客船なれども、その設備には一等二等なく、ただ三等のみである。ゆえに、その乗客は小児までを合すればおよそ三百人の多数なれども、みな中等社会もしくはそれ以下の白人と見て、その中には僧侶もあり、軍人もあり、医師もあり、教員もあれども、八、九分どおりは農工商の人である。なかんずく、商店の番頭、手代、土木の技師の人たちが多いように見受けた。まず船中の設備より申すに、日本の三等と違い、客室がありて、一人ずつの寝台が付いておる。一室内に四人入れと、八人入れとの二とおりに分かれておる。総計九十四室ありて、四百人をいるるべき寝台の設備がある。最初、日本より豪州まで、郵船会社日光丸の一等客に加わりたる慣習あるために、船内万事につきて不潔に感じたが、一週間を経過したる後は、その感じがなくなった。

まず一室内八人室に、洗面器、コップ、尿器、各一個よりほか備えてない。朝起きるときには大混雑である。夜中は一個の尿器に八人分をたくわえるから、これまた大変だ。その器にふたがないから、風雨にて外窓を開くことのできぬ場合には、ずいぶん臭気、鼻を襲い来たる。