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Japanische Klassiker mit Furigana

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ひかりはかげを

光は影を

岸田 国士

Lesen Sie 光は影を (ひかりはかげを) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.262 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

「なるほど、君は、実に、はつきりしてる。奥さんの手紙には、絶望的というか、どこか、やけつぱちなところとか、妙に諦めきつたようなところ、なかつた?」

「あの奥さまは、いつも、静かで、激しいところを表面におだしにならないから、お気持の奥の奥までは、わたしには、よくわかりませんの。でも、絶望的なんてことは、おありにならないと思いますわ。でも、今度のお手紙には、珍しく、京野さんのことは、ちつとも書いてないんです」

「多津、お前、そばで、そんな顔してきいてなくつてもいゝ。これは二人だけの話だ」

「おや、あたしにもわかつてるお話のつもりでいたのに……」

「わかつてれば、それでいゝさ。わかつてるなら、わかつてるようなきゝ方があるだろう。お前の、その、空とぼけたような顔が気にくわんのだ」

「しのぶちやん、こんなご機嫌のわるい兄は、今まで見たことがないのよ。きつと、その問題で、じりじりしてるんだわ。ご存じのこと、なんでも詳しく話してあげてちようだい」

「そうまた、お前が余計なお節介をする必要はないさ。しのぶ君は、なんにもおれにかくす必要はないんだから……。さ、こつちの話は、これですんだ。