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Japanische Klassiker mit Furigana

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ひかりはかげを

光は影を

岸田 国士

Lesen Sie 光は影を (ひかりはかげを) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.262 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

が、深志は、なかなか座につこうとせず、本棚をのぞいたり、中腰で机の抽出をあけ、なにやら探す風をしたり、押入れの中へ首を突つ込んだりしている。

「おい、深志、そんなことしてないで、すこしおれの言うことをきけよ。まず第一に、今まで二人はゆつくり話をする機会がなかつた。不思議なくらいなかつた。おれがそいつを努めなかつたのもわるかつた。しかし、君の方でも、なんだか口を利くのが面倒臭そうにみえたぞ。今日の話だつて、本来なら、一応おれに相談してくれればよかつたんだ。いや、その相談相手になれなかつたことが、もし、おれにその資格がなかつたためだとすれば、こいつは、非常に残念な話だ。取返しがつくもんなら、取返しをつけたい。おれで役に立つことがあれば、なんでもするよ。とにかく、君がこの家を出たいという気持は、まんざらわからなくはないつもりだが、そのことを、ひとつ、ざつくばらんに話し合おうじやないか」

柱にもたれたまゝ、しばらく天井を見つめていた弟の深志は、やつと机の前へ来て、坐つた。

「いゝんだよ、僕のことはかまわないでくれよ。兄さんは兄さんで自分のことを考えたらいゝ。