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Japanische Klassiker mit Furigana

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ひかりはかげを

光は影を

岸田 国士

Lesen Sie 光は影を (ひかりはかげを) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.262 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

「やつぱり、女はダメだわ。自分にいくら元気をつけても、すぐ心細くなるんですもの。意地を張るんだつて、食べるのに困らないうちだけだわ」

「うむ、生活の問題は大きいからなあ。結局、そのためだけかい、こんな商売をはじめたのは……?」

「えゝ、まあ、そうなの。まとまつたお金もいる事情があつたけど……」

「相手の男のためにか?」

「そう……。一時しのぎのつもりだつたの。自分だけ食べるお金は、あたし、とうから、自分で稼いでたのよ」

「なにしてたんだ?」

「はじめは喫茶店、それから、ダンス習つて、ホールにも出てたわ」

「相手の男は、なんだ、いつたい?」

「…………」

「名前を言わなくつていゝから、どんな種類の男か、言えよ」

「別に変つた種類の男でもないわ。会社員よ。商事会社の課長よ」

「今でも、会つてるのか?」

「会つてるわ、どうして?」

「どうしてじやないよ。お前を芸者にして平気でみていられる男と、まだ会つてるは、おかしいじやないか」

「だつて、そのために、どうこうつてことないわ。女の商売は、なんだつておんなじよ」

彼は、そういう言葉を聞きながら、変り果てた妹のすがたを、正視するに忍びなかつた。