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Japanische Klassiker mit Furigana

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こじじゅんれい

古寺巡礼

和辻 哲郎

Lesen Sie 古寺巡礼 (こじじゅんれい) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.765 Zeichen · 285 Bildschirme

Aozora Bunko

この三尊はこの謎の解決をわれわれに要求しているのである。

金堂へは裏口からはいった。再会のよろこびに幾分心をときめかせながら堂の横へ回ると、まずあの脇立ちのつやつやとして美しい半裸の体がわれわれの目に飛び入ってくる。そうしてその巨大なからだを、上から下へとながめおろしている瞬間に、柔らかくまげた右手と豊かな大腿との間から、向こうにすわっている本尊薬師如来の、「とろけるような美しさ」を持った横顔が、また電光の素早さでわれわれの目を奪ってしまう。われわれは急いで本尊の前へ回る。そうしてしばらくはそこに釘づけになっている。ちょうどそこに床几がある。われわれは腰をおろして、またぼんやりと見とれる。今日は夕方の光線の工合が実によかった。あの滑らかな肌は光線に対して実に鋭敏で、ちょうどよい明るさがなかなかむずかしいのである。

この本尊の雄大で豊麗な、柔らかさと強さとの抱擁し合った、円満そのもののような美しい姿は、自分の目で見て感ずるほかに、何とも言いあらわしようのないものである。胸の前に開いた右手の指の、とろっとした柔らかな光だけでも、われわれの心を動かすに十分であるが、あの豊麗な体躯は、蒼空のごとく清らかに深い胸といい、力強い肩から胸と腕を伝って下腹部へ流れる微妙に柔らかな衣といい、この上体を静寂な調和のうちに安置