Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こじじゅんれい
古寺巡礼
和辻 哲郎
Lesen Sie 古寺巡礼 (こじじゅんれい) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.765 Zeichen · 285 Bildschirme
六
しかし一歩大通りへ出ると、まるで違った、いかにも「名所」らしい、平民的な遊楽の光景に出逢う。そこにまた奈良でなければ見られない気分がある。それもわるくはないが、この気分と、三月堂などの古典的な印象とが、まるで関係なしに別々になっているのは、いかにも不思議である。
興福寺の金堂や南円堂にはいって見たが、疲れて来たのであまり印象は残らなかった。しかし南円堂では壁の画が注意をひいた。
晩の食卓では昨夜のような光景をながめながら、Z君にアメリカのホテルの話をきいた。
(五月十九日夜)
六
浄瑠璃寺への道――浄瑠璃寺――戒壇院――戒壇院四天王――三月堂本尊――三月堂諸像
今日は浄瑠璃寺*へ行った。ひるすぎに帰れるつもりで、昼飯の用意を言いつけて出かけたのであったが、案外に手間取って、また案外におもしろかった。
* 京都府相楽郡当尾村にある。奈良から東北一里半ほどである。
奈良の北の郊外はすぐ山城の国になる。それは名義だけの区別ではなく、実際に大和とは気分が違っているように思われた。奈良坂を越えるともう光景が一変する。道は小山の中腹を通るのだが、その山が薄赤い砂土のきわめて痩せた感じのもので、幹の色の美しいヒョロヒョロした赤松のほかにはほとんど木らしいものはない。